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ミッドフェイスリフトは表ハムラ・裏ハムラのどちらと併用できる?切開経路と検討点
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ミッドフェイスリフトは表ハムラ・裏ハムラのどちらと併用できる?切開経路と検討点

ミッドフェイスリフトは表ハムラ・裏ハムラのどちらと併用できる?切開経路と検討点

「裏ハムラだと頬は一緒に上げられない?」という質問から

「表ハムラでないと、ミッドフェイスリフトは同時にできないのでしょうか」。目の下の膨らみと頬の下がりを両方気にされている40代の方から、よく受ける質問です。実際には、まつ毛の下を切る表ハムラ法でも、まぶたの裏側(結膜)から入る裏ハムラ法でも、それぞれの経路から頬へ働きかける方法があります。違いが出やすいのは、皮膚の余りへの対応と、傷の位置や下まぶたへの負担です。ここでは切開経路ごとの検討点と、診察で確かめたいことを整理します。

この記事の要点まとめ

  • 表ハムラ法・裏ハムラ法のどちらも、頬への操作を組み合わせられる場合があり、適応は診察で検討します。
  • 皮膚の余りや脂肪の膨らみ・くぼみ、頬の下がりを確認し、切開経路や処置範囲を考えます。
  • 下まぶたの形の変化や術後の経過、通院・費用・休暇の予定も事前に医師へ相談します。

目の下と頬はつながっていても、手術で扱う場所は同じではありません

目の下の膨らみ、その下に走る溝のような影、頬の下がり。鏡では一続きに見えても、原因になっている組織はそれぞれ違います。手術を考えるときは、いったん別々に分けて見てから、つながった見た目として組み立て直す順番が役に立ちます。

下まぶたと頬の加齢は、眼窩脂肪(眼球を囲むクッションの脂肪)の突出、下まぶたの皮膚の余り、頬の下がり、組織のボリュームの減少という4つの要素の組み合わせで整理されています1。どの要素が目立つかによって、組み合わせる手術の考え方が変わります。

つまり「表ハムラか裏ハムラか」という名称だけでは、頬の手術と併用できるかどうかは決まりません。私が家の土台にたとえてご説明するのも、このためです。目の下だけを引き算しても、頬の位置が低いままなら影が残ることがあります。反対に頬だけを持ち上げても、膨らみが残っていれば目元の印象は変わりにくいものです。

まつ毛の下と結膜側、それぞれの切開経路で何が変わる?

まつ毛の下と結膜側、それぞれの切開経路で何が変わる?

表ハムラ法でも裏ハムラ法でも、眼窩脂肪を目のくぼみの骨のふち(眼窩縁)の下へ移す操作に、頬を引き上げる操作を組み合わせることは可能です。違いが出るのは、皮膚の余りに直接手を加えられるかどうか、傷がどこに残るかという点です。

位置関係を先に押さえておきましょう。皮膚のすぐ下には眼輪筋(目を閉じる筋肉)があり、その奥で眼窩隔膜という薄い膜が眼窩脂肪を支えています。眼窩縁を越えた頬側では、眼輪筋の下に眼輪筋下脂肪、皮膚に近い層に頬の脂肪があり、これらが下がると頬の高い位置が低く見えます1。

表ハムラ法 裏ハムラ法
切開の位置 まつ毛の少し下の皮膚 下まぶたの裏側の結膜
外から見える傷 まつ毛の下に線状の傷 表面には残らない
皮膚の余りへの対応 同じ切開から切除を検討できる 直接は切除できず、別の処置を検討
頬への操作 皮膚側から眼窩縁を越えて剥離(組織をはがすこと)・固定 結膜側から眼窩縁を越えて剥離・固定
主なリスク・副作用 痛み・腫れ・内出血、まつ毛の下の傷の赤みや傷あと、左右差、下まぶたが下がる・外側へめくれるなどの形の変化、頬のしびれ、まれに感染・血腫 痛み・腫れ・内出血、まぶたの裏の違和感や目の乾き、左右差、下まぶたが下がるなどの形の変化、頬のしびれ、まれに感染・血腫

皮膚側から入る方法では、眼窩脂肪を眼窩縁の内側寄りへ移し、頬の脂肪を外側寄りの骨のふちへ吊り上げて固定する術式が報告されています2。ただしこれは皮膚側の手術に限った報告で、結膜側でも同じ経過になるという意味ではありません。

結膜側からでも頬への操作はできますが、剥離する範囲や固定する位置は、組織の状態や術者の方法によって変わります。どこまで扱うかは、診察で個別に決めていく部分です。

同時施術を考える前に、膨らみ・皮膚・頬の状態をどう見分ける?

同時施術を考える前に、膨らみとくぼみ、皮膚の余り、頬の下がりの3つを分けて確かめます。どれが主体かによって、表ハムラ法と裏ハムラ法のどちらを軸に考えるかが変わるためです1。

診察では、次のような点をお聞きし、拝見します。

  • 正面を見たとき、上を見たときの膨らみの出方
  • 眼窩縁に沿った溝や影の深さ
  • 下まぶたを軽くつまんだときの皮膚の余りや小ジワ
  • 下まぶたを軽く引いて離したときの戻り方(張りの強さ)
  • 頬の高い位置が下がって見えるか、左右差があるか

皮膚の余りがはっきりしている方では、まつ毛の下の切開から皮膚も整えられる表ハムラ法が検討の中心になりやすい傾向があります2。皮膚の余りは少なく、膨らみと頬の下がりが気になる方では、表面に傷を残さない裏ハムラ法に頬への操作を組み合わせる案も検討の対象になります。

ポイント

皮膚の余りがどのくらいあるかが、切開経路を考えるうえでの大きな分かれ目になります。

ただ、写真だけではこの3つを見分けにくいものです。SNSの術後写真と見比べるより、表情を変えたときの動きや下まぶたの張りを診察で直接確かめたほうが、判断の材料がそろいやすくなります。

頬を引き上げる際に、下まぶたの形と術後の経過で確認したいこと

頬を引き上げる操作では、下まぶたに縦方向の力がかかることがあるため、下まぶたの形への影響を術前に検討しておく必要があります。下まぶたと頬は一つのまとまりとして扱われる部位で、片方への操作がもう片方にも及ぶと考えておくと理解しやすいでしょう1。

事前に確認しておきたい主な点です。

  • 下まぶたが下に引かれ、白目が見えやすくなる、外側へめくれ気味になるといった形の変化
  • 表ハムラ法の場合、まつ毛の下の傷の赤みが落ち着くまでの見え方
  • 腫れ・内出血の出方と、メイクで隠せるようになる時期
  • 左右差や、目の下に段差・しこりのような感触が残る可能性

ハムラ法と頬の引き上げを組み合わせた手術で起こりうる主なリスク・副作用

手術後しばらくの間は、痛み、腫れ、内出血、傷の赤み、目の乾きや涙が出やすくなる症状、まぶたの裏のごろごろした違和感が出ることがあります。また、左右差、目の下の段差や凹凸、しこりのような硬さ、下まぶたが下がって白目が見えやすくなる状態(下眼瞼後退)、まぶたが外側へめくれる状態(外反)が起こることがあります。まれに感染、血腫(皮膚の下に血がたまること)、頬や上唇のしびれ・感覚の鈍さ、傷あとが目立つといった合併症が起こることがあり、ごくまれに見え方へ影響することがあります。

  • 術後しばらくの間:痛み、腫れ、内出血、傷の赤み、目の乾きや涙が出やすくなる、まぶたの裏のごろごろした違和感
  • 形や感触の変化:左右差、目の下の段差や凹凸、しこりのような硬さ、下眼瞼後退(白目が見えやすくなる)、外反(まぶたが外側へめくれる)
  • まれな合併症:感染、血腫、頬や上唇のしびれ・感覚の鈍さ、傷あとが目立つ、ごくまれに見え方への影響

症状の程度によっては、追加の処置や再手術が必要になることがあります。

下まぶたの張りが弱い方では、目尻側の支えを補う処置(外眼角の固定)をあわせて検討することもあります。腫れや内出血の出方、落ち着くまでの期間には個人差があり、切開経路だけでは見通しを決められません。

ポイント

術後の経過は、切開経路よりも、まぶたの張りや頬へ操作する範囲に左右されやすい部分です。

なお、溶ける糸で頬を引き上げる方法と下まぶたの手術を組み合わせた報告もありますが3、ハムラ法と同時に行う頬の手術とは別の方法です。お仕事やご家族の付き添いがある方は、人前に出る予定、術後の通院回数、すぐ連絡すべき症状(強い痛み、見え方の変化、急に増す腫れなど)を前もって尋ねておくと、休みを組み立てやすくなります。

大阪で相談するとき、術式名より先に伝えたい希望と予定

相談の場では、術式名を先に決めるより、気になっている場所と生活の予定を先に伝えていただくほうが、検討できる選択肢を確かめやすくなります。「表ハムラで」「裏ハムラで」と名前から入ると、頬の下がりや皮膚の余りといった本来の悩みが話から抜け落ちることがあるからです。

相談では、目の下だけを切り離さず、頬や顔全体との釣り合いを見ながら、膨らみ・皮膚の余り・頬の下がりのどれを優先したいかを整理します。どの要素が主体かで組み合わせの考え方が変わるためです1。術後の経過やダウンタイム、リスク・副作用も相談時に確認し、組み合わせられる処置は診察で状態を確認したうえで検討します。

お伝えいただきたい予定としては、休みを取れる日数、職場で人と会う日、ご家族の通院付き添いの日程などがあります。大阪市内や奈良方面との行き来がある場合は、術後の診察を予定に組み込めるかどうかも確認しておくとよいでしょう。

費用は自由診療(公的医療保険が使えない診療)で、切開経路や頬への処置の範囲によって変わり、医療機関ごとにも異なります。一般的な相場としては、表ハムラ法・裏ハムラ法の単独でおおむね30万〜70万円程度、頬の引き上げを組み合わせる場合は50万〜120万円程度の幅で示されることが多く、麻酔や術後の診察の費用を別に設定している医療機関もあります。治療は通常1回の手術で行い、術後は抜糸や経過確認のために数回通院するのが一般的です。これらは一般的な相場であり、当院の費用ではありません。当院の費用は、診察で状態を確認したうえでご案内します。

よくある質問

Q. 裏ハムラ法でも、ミッドフェイスリフトを同時に受けられますか?

A. 結膜側から眼窩縁を越えて頬へ働きかける方法があり、同時に検討できる場合があります。どこまで扱えるかは組織の状態によって異なるため、診察で医師が判断します1。

Q. 下まぶたの皮膚の余りがある場合、裏ハムラ法は選べませんか?

A. 結膜側からは皮膚を直接切除できないため、余りの量によっては表ハムラ法や、皮膚を整える別の処置との組み合わせを検討します2。余りが少ない場合の考え方も含め、医師にご相談ください。

Q. 頬を引き上げると、下まぶたの形が変わることはありますか?

A. 下まぶたに縦方向の力がかかり、白目が見えやすくなる(下眼瞼後退)、まぶたが外側へめくれる(外反)、左右差が出るなど、形が変わる可能性があります。このほか、痛み・腫れ・内出血、目の乾きや涙が出やすくなる、目の下の段差やしこり、頬のしびれなどが起こることがあり、まれに感染や血腫がみられます。状態によっては追加の処置や再手術が必要になります。下まぶたの張りを術前に確かめ、必要に応じて目尻側の支えを補う処置を検討します1。

Q. 仕事はどのくらい休む必要がありますか?

A. 腫れや内出血の出方には個人差があり、切開経路や頬への処置の範囲でも見通しが変わります。人前に出る予定を診察時にお伝えいただき、医師と休みの取り方をご相談ください。

参考文献

1. Liao HT. Lower Eyelid and Midface Rejuvenation: Suborbicularis Oculi Fat Lift. Facial Plastic Surgery Clinics of North America. 2021. PMID: 34579833 / DOI: 10.1016/j.fsc.2021.06.003

2. Abdelhamid Elhendawy M, M Omran A, Hamdeno S, et al. Transcutaneous Lower Blepharoplasty with Midface Lift by Malar Fat Suspension to Lateral Part of Infraorbital Wall. Medical Journal of the Islamic Republic of Iran. 2024. PMID: 39678777 / DOI: 10.47176/mjiri.38.88

3. Park JH, Jeong JW, Park JU. Advanced Facial Rejuvenation: Synergistic Effects of Lower Blepharoplasty and Ultrasound Guided Mid-Face Lift Using Polydioxanone (PDO) Threads. Aesthetic Plastic Surgery. 2024. PMID: 38519570 / DOI: 10.1007/s00266-024-03975-6

志藤 宏計

医師


KIMI CLINIC 形成・美容外科

院長

志藤 宏計

▶ 監修者プロフィール

経歴
2007年 新潟大学医学部医学科 卒業
2009年 慶應義塾大学 医学部形成外科学教室 入局
慶應義塾大学病院形成外科
東京都立小児総合医療センター形成外科
大阪市立総合医療センター形成外科 等勤務
Bloomfield hospital plastic surgery department
Oxford university craniofacial unit
Birmingham children‘s hospital craniofacial unit 留学
2022年 共立美容外科 京都院院長
2024年 KIMI CLINIC 形成・美容外科 開院
資格・所属学会
日本形成外科学会認定専門医
頭蓋顎顔面外科学会認定専門医
日本形成外科学会小児形成外科分野指導医
日本美容外科学会(JSAPS)会員
マイクロサージャリー学会会員
オンコプラスティックサージャリー学会会員
日本口蓋裂学会会員

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