注入系(ボツリヌストキシン注射・ヒアルロン酸・脂肪溶解注射)とは?
ボツリヌストキシン注射
ボツリヌストキシンとは、ボツリヌス菌が産生する成分を加工したタンパク質の製剤で、筋弛緩作用があります。
これを皮下に注射することで、局所的な筋肉の緊張を緩め、表情じわを解消したり、フェイスラインを改善することができます。美容分野では、おでこや眉間、鼻すじ、目周り、唇周り等のシワの改善の他、下垂した口角を挙上したり、上唇を少しめくらせる、張り出したエラを改善して小顔にする、首を細くする、肩こりを改善する等様々な効果が期待できます。
ヒアルロン酸注射
人間の体内に元々含まれている物質で、特に水分や弾力を保つ働きがあるヒアルロン酸を注入することで、ボリュームを加えしわやたるみを改善することができます。製剤によりヒアルロン酸の硬さ、持続期間が異なり、部位により使い分けます。美容では、顔の輪郭を整えたり、ほうれい線の改善、唇のボリュームアップ、涙袋の形成等の他、注射テクニックを活用して、ある程度のリフトアップを目的として使用することも可能です。
脂肪溶解注射
カベリン脂肪細胞の細胞膜を破壊し、脂肪を分解して溶解させる効果があるデオキシコール酸を主成分とした注射をすることで、余分な脂肪によるたるみを改善することができます。
メリット
- 手術時間が短い
- 多くの場合、10分以内に手術が完了します。
- ダウンタイムが短い
- 多くの場合、施術後をあまり気にせずに日常生活を送ることができます。
- 永久的な副作用が少ない
- ボツリヌストキシン注射やヒアルロン酸の効果は一時的なため、体内で自然に分解・吸収されるため、永久的な副作用のリスクが少ないです。
デメリット、合併症
- 一時的な効果
- 効果は永続的ではなくボツリヌストキシン注射は3~6ヶ月、ヒアルロン酸は6~12ヶ月がおおよその持続期間となります。また、脂肪溶解注射の効果も個人差があり、維持するためには定期的な再施術が必要になる場合があります。
- ヒアルロン酸による血管閉塞
- 極稀にですが、血管にヒアルロン酸がつまり、失明や脳梗塞を引き起こす可能性があります。施術後ヒアルロン酸による血管閉塞が疑われた場合は、早期にヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸を溶解する注射)を局所注射することで症状の改善や悪化の抑止に一定の効果が期待できます。
- その他の副作用
- アレルギー、発赤、内出血、腫れ、感染症 等
注入系(ボツリヌストキシン注射・ヒアルロン酸・脂肪溶解注射)はこのような方に向いています
- 切開をせずに美容医療を受けたい方
- 比較的短期間での効果を望む方