今回は「鼻が低くて丸い」「鼻先が少し右に曲がっている」「右の小鼻が埋もれて見える」といったお悩みに対して、複数の手術を組み合わせた症例をご紹介します。



ご来院時のお悩みはこちらでした:
【鼻全体が低くて、特に鼻先が丸く見える】
【鼻先が少し右に傾いているのが気になる】
【右側の小鼻が少し埋もれて見える】
実際に診察してみると、中顔面(目の下から上唇の間のエリア)の骨格が極端に落ちこんでいるわけではありませんでしたが、鼻中隔(鼻の中心の軟骨部分)が少し曲がっていたことで、左右差が出ている状態でした。
このような複合的なお悩みに対し、以下の手術を組み合わせて対応しました。
鼻中隔湾曲矯正
鼻先の傾きの原因となっていた鼻中隔軟骨のゆがみを修正します。湾曲した鼻中隔にscoring(軟骨に切れ込みを入れる調整)を施し、左右のバランスを整えました。

Spreader graft(スプレッダーグラフト)
鼻筋の通りや通気性、左右の対称性を整えるため、鼻中隔の脇に軟骨を挿入。鼻筋から鼻先までの自然なラインを形成するのに役立ちます。

鼻中隔延長
鼻先の位置をしっかりと固定し、左右対称性を高めるために、鼻中隔軟骨を用いて鼻先を延長しました。これにより、鼻先に高さが出るだけでなく、小鼻の埋もれ感が改善され、軽度の小鼻縮小効果も得られます。
鼻尖形成(Shield & Onlay graft含む)
鼻先の丸みや広がりは、大鼻翼軟骨が原因であることが多いです。本症例では軟骨のトリミングと縫合によって鼻先を細く整え、さらに耳介軟骨を用いたOnlay graft(鼻先の高さを出す)とShield graft(なだらかなカーブを作る)を加え、自然な細さと高さを出しました。

術後の仕上がり
•鼻先の傾きが改善され、左右のバランスが整いました
•鼻筋から鼻先にかけて自然なS字カーブを描くラインに
•鼻先に高さと細さが加わり、立体感のある印象に
•右小鼻の埋もれ感も軽減し、左右差が目立ちにくくなりました
担当医師のこだわりポイント
「ただ細く・高くする」のではなく、患者様の顔全体の印象に調和するように仕上げること。鼻中隔延長やグラフトを用いることで、機能面(通気性や軟骨の安定性)にも配慮しながら、自然で美しいラインを目指しました。
当院のドクターは、「顔全体のバランス」をすごく大切にしています。
単に“鼻だけを整える”のではなく、
•横顔のライン
•鼻先と唇・顎の位置関係
•左右のバランスと、光の入り方
まで意識して、ナチュラルで美しい仕上がりを目指しています。
また、鼻中隔や軟骨の状態に合わせて、無理のない範囲で最大限に効果を出せるよう、オーダーメイドでプランニングしています。
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すべての手術にはリスクが伴います。以下のような合併症の可能性もありますので、カウンセリング時にしっかりとご確認ください。
•出血、血腫、内出血
•感染症
•傷跡、創部の離開
•神経障害
•左右差 など
気になる点があれば、遠慮なくご相談くださいね!
術後は以下のようなダウンタイムが想定されます:
•腫れ・内出血:特に術後1週間は強く出やすい時期です。2〜3週間かけて徐々に落ち着いていきます。
•ギプス固定:術後約1週間程度、鼻を保護するためのギプスを装着していただきます。
•抜糸:術後7日目頃に抜糸を行います。
•メイク・洗顔:基本は抜糸の翌日から。正しいタイミングについては術後の経過に合わせて医師・看護師がしっかりとご案内します。
※内出血や腫れの程度には個人差がありますが、1ヶ月ほどで人から気づかれにくい状態になる方が多いです。
鼻のお悩みは、コンプレックスにもつながりやすいですよね。
「鼻先のちょっとした傾きが気になる」「鼻の丸みをナチュラルに改善したい」というよくあるお悩みにも、お一人おひとりに合ったアプローチがあり、今回のように複合手術をご提案することが多いです。
気になることがあれば、どんなに小さなことでも大丈夫です。ぜひお気軽にご相談くださいね。


