日ごとに気温が上がり、汗ばむ季節となってきましたね!
この時期になると、腋臭症(わきが)にお悩みの方からのご相談が増えてきます。
デオドラントや脇ボトックスといった一時的な対処法もありますが、根本的な治療をお考えの方には外科手術が必要になります。
キミクリニックでは、形成外科専門医による繊細な手技で腋臭症の根治を目指した治療をご提案しています。
腋臭症のニオイの原因となるのが「アポクリン腺」という汗腺です。これを物理的に取り除くことで、ニオイの根本原因を除去します。
当院では、反転剪除法(反転法)という術式を採用し、皮膚を丁寧に反転させながらアポクリン腺を直視下で除去していきます。
手術では約2時間程度の時間をかけ、全工程において形成外科的な技術の集大成とも言える高度な手技が求められます。

腋臭症の手術で最も大切なのは
「確実なアポクリン腺の除去」と
「皮膚の壊死を起こさず、美しく仕上げる」
ことの両立です。
その鍵を握るのが、真皮下血管網の温存です。
アポクリン腺は皮下浅層に分布しており、除去の際に真皮下の血管網をすべて取り去ってしまうと血流が悪くなり、目立つ傷跡や色素沈着が目立つ仕上がりに繋がったり、最悪の場合には皮膚の壊死を起こすこともあります。
当院では、可能な限り真皮下血管網を温存しながら、必要なアポクリン腺のみを確実に除去する繊細な手術を行っています。
これにより、術後の皮膚壊死や色素沈着を防ぎ、より自然で目立ちにくい仕上がりを目指しています。
当院では、傷跡が最も目立ちにくくなる方向であるRSTL(リラックススキンテンションライン)を意識したS字切開を行います。
皮膚の自然なシワに沿った切開を行うことで、皮膚に過度なテンションがかからないよう調整し、術後の傷の開きや肥厚を最小限に抑え術後の瘢痕が周囲に溶け込むように仕上がります。


アポクリン腺の除去後、患部をしっかり圧迫・固定することで、出血や皮膚の浮き上がり、血腫のリスクを抑えます。
当院では、タイオーバー固定を行い、患部に均等な圧がかかるように調整しています。その後、テープ固定+包帯固定を併用し、術後の腋の皮膚が安定した状態を保てるようにサポートします。

アポクリン腺が分布している層は、毛根のある層とも重なっているため、術後にワキ毛が減少する効果(減毛効果)も見られることがあります。
もちろん完全な無毛状態にはなりませんが、ニオイだけでなく、ムレの不快感などが軽減することで、多くの患者様に喜ばれています。
腋臭症手術は“経験と技術”が問われる治療です
腋臭症の手術は、簡単そうに見えて実は非常に繊細な手技の積み重ねです。
デザイン、局所麻酔、皮膚切開、皮下剥離、皮下血管の温存しつつ行うアポクリン腺の選別除去、縫合、圧迫固定——いずれか一つでも欠ければ、仕上がりに差が出てしまう手術です。
当院では、これらのすべてを丁寧に行い、患者様の満足度と安全性の両立を追求しています。
腋臭症にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
根治と、美しい仕上がりの両方を目指す形成外科的アプローチで、あなたの悩みに寄り添います。


