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「ぶた鼻を改善したい」
「鼻中隔延長術ってどんな手術なの?」
このように、鼻の形を整える鼻中隔延長術について気になっていませんか?
鼻中隔延長術は鼻先の高さや角度、位置を調整して美しい鼻を形成することが可能です。大きな変化が期待できる一方で、経年変化する可能性があるためメリット・デメリットをしっかりと把握したうえで手術を受けることが大切です。
こちらの記事では、鼻中隔延長術の手術内容やおすすめな人、効果、メリット・デメリットについて解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
鼻中隔延長術とは?
鼻中隔延長の施術内容は?
移植する軟骨は主に3つ
鼻中隔延長は、鼻中隔に自身の軟骨を移植する手術です。
鼻の手術は、鼻腔内のみ切開する「クローズ法」と、鼻腔内および鼻柱を切開する「オープン法」の2種類のアプローチ法があります。鼻の手術ではクローズ法を用いることが多いですが、鼻中隔延長術においてはオープン法で行うのが一般的です。
鼻中隔軟骨は左右どちらかにずれているケースが多くあり、手術では、鼻中隔軟骨を直視して歪みとその原因を特定し、高さや向きを調整します。そのため、鼻中隔延長術においては、鼻腔内から鼻柱を切開して目で見える部分(術野)を広くするオープン法が適しています。
また、鼻中隔延長術で移植する軟骨は主に次の3つです。
- 鼻中隔軟骨(びちゅうかくなんこつ)
- 耳介軟骨(じかいなんこつ)
- 肋軟骨(ろくなんこつ)
KIMI CLINICでは基本的に耳介軟骨または肋軟骨を使用しています。ここからは、それぞれの特徴について詳しく解説します。
部位①鼻中隔軟骨(びちゅうかくなんこつ)
鼻中隔軟骨は、鼻柱から鼻の奥にかけて鼻の穴を隔てる板状の軟骨です。強度が比較的高いうえに薄く、使いやすいという特徴があります。
ただし、鼻中隔軟骨を使用する際には主に2つの問題があります。
- 鼻中隔軟骨の採取量には限界がある
- 鼻中隔軟骨の強度が弱まる可能性がある
鼻中隔軟骨は鼻の中にある小さな軟骨で、採取できる量には限界があります。
また、鼻中隔軟骨が本来鼻の形を支える柱としての役割を果たしています。 もともと鼻中隔軟骨の強度には個人差があるうえ、採取することでL型に残った鼻中隔軟骨の強度が弱まる可能性があるため、鼻中隔軟骨を使用して手術する際は注意しなければなりません。
KIMI CLINICでは主に耳介軟骨や肋軟骨を使用しており、何らかの理由でそれらを使用できない場合、鼻中隔軟骨を選択することがあります。
部位②耳介軟骨(じかいなんこつ)
耳介軟骨とは耳にある軟骨です。鼻中隔延長術に必要な長さを確保しやすく、なおかつ切開部は耳裏で患者さまの負担が少ないことが特徴です。
術後、鼻尖が変形することも少ないので、長期的に使い続けることができます。
耳介軟骨は鼻中隔軟骨や肋軟骨と比べて軟らかいという特徴がありますが、耳介軟骨を左右両方の耳から採取し、重ね合わせて移植することで十分な強度を保つことが可能です。
また、重ね合わせることで移植する軟骨は厚くなりますが、「他の軟骨を使用するよりも分厚くなって外から見てわかる」ということはありません。
部位③肋軟骨(ろくなんこつ)
肋軟骨とは胸骨と肋骨の結合部分にある軟骨です。強度があり、必要量を確保しやすいことが特徴です。
ただし、肋軟骨の採取には胸を切開する必要があるためどうしても傷跡が残りやすく、また年齢が高くなると軟骨が骨化してくるため、硬すぎたり採取が困難になったりする可能性があります。
一方で、大きな変化を出したい方や、もともと鼻がかなり短い方など、長さと強度をしっかりもった軟骨で延長する必要がある場合には、肋軟骨が有効な選択肢となります。
また、過去に耳介軟骨を採取して手術を受けたことがある方など、耳介軟骨を使用できない場合にも肋軟骨の適応です。
肋軟骨を使用する場合、基本的には全身麻酔での手術となります。
鼻中隔延長がおすすめな人
次の項目に当てはまる方は、鼻中隔延長をおすすめします。
- 正面から見たときに鼻の穴が目立つ
- ぶた鼻やアップノーズがコンプレックス
- 鼻先を高くしたい・下に伸ばしたい
- 鼻が短いのを改善したい
- 欧米人のような鼻に憧れている
鼻中隔延長で期待できる効果
鼻中隔延長では、主に次のような効果が期待できます。
- 鼻先を高くする
- 鼻先を斜め下に伸ばす
- 鼻先を下方向に伸ばす
鼻先を高くすることでぶた鼻を改善できるほか、斜め下に伸ばすことで鼻先に高さと長さを出すことができます。
鼻先を下方向に伸ばすと、アップノーズが改善できて正面から見たときに鼻の穴が目立ちにくくなります。
鼻中隔延長術は延長する方向や高さを調整できるため、患者さまの希望やお悩みに合わせて一人ひとりに合ったデザインをご提案することが可能です。
鼻中隔延長と鼻尖形成と
鼻柱下降術の違い
鼻中隔延長術のように、鼻を対象とした美容整形に「鼻尖形成術(びせんけいせいじゅつ)」や「鼻柱下降術(びちゅうかこうじゅつ)」などがあります。
それぞれの違いは次の表のとおりです。
鼻中隔延長術 | 鼻尖形成術 | 鼻柱下降術 | |
---|---|---|---|
目的 | 鼻の長さを延ばす | 鼻尖部の形状を整える | 鼻柱を下げる |
手術方法 | 軟骨を移植して鼻中隔を延長する | 大鼻翼軟骨の形態を整え、軟骨を移植する | 鼻柱を切開して軟骨を移植し、位置を調整する |
主な対象者 | ・鼻が短いと感じる人 ・ぶた鼻やアップノーズに悩んでいる人 |
・鼻尖が太い人 ・鼻尖が尖っている人 ・鼻尖の形状に不満がある人 |
鼻翼(小鼻)に比べて鼻柱が引っ込んでいる人 |
メリット | ・大きな見た目の変化を期待できる ・効果が長期的に持続する |
・ダウンタイムが短い ・周りから整形がバレにくい |
・切開部が小さくてダウンタイムが短い ・鼻柱が下がり、鼻唇角が改善すると、洗練された印象になる |
デメリット | ・印象が大きく変わりすぎる ・術後に変形するリスクがある ・全身麻酔での手術が基本 |
鼻中隔延長ほどの大きな変化は期待できない | 軟骨が透けてくることがある |
いずれも鼻や鼻先を調整する目的は変わりませんが、鼻尖形成術は鼻尖(鼻の先)を細く・高くする美容整形で、鼻柱下降術は鼻柱を下げる美容整形です。鼻柱を1〜2mm程度下げる場合には、鼻柱下降術を行うことが多いです。
一方、鼻中隔延長術は上下(縦方向)に鼻先を伸ばせ、角度を変えられるという違いがあります。
鼻中隔延長のメリット
鼻中隔延長のメリットには以下があります。
メリット
- 鼻全体の形を変化させられる
- 印象を大きく変えられる
- 後戻りが少ない
鼻中隔延長術は鼻先の位置や角度、向きなど鼻全体の形を変化させることができ、印象を大きく変えられるのがメリットです。
また、鼻中隔延長術は後戻りが少ないので、長期的に効果が持続しやすいです。
鼻中隔延長のデメリット
鼻中隔延長術のデメリットには以下があります。
デメリット
- ダウンタイムが長い
- 移植軟骨や鼻が曲がることがある
また、移植した軟骨自体が時間の経過で曲がったり、鼻が曲がったりする可能性があります。延長する素材が軟らかいと軟骨自体が曲がる可能性があり、逆に素材が硬ければ、土台となる鼻中隔軟骨に負担がかかるため土台が耐えきれずに鼻が曲がるリスクがあります。
鼻尖形成術で鼻先を整える
鼻尖形成術は鼻中隔延長術と同様、ぶた鼻やだんご鼻を改善できる手術です。
鼻中隔延長術は縦方向に鼻中隔を延長させることを主な目的にしているのに対し、鼻尖形成術は鼻を横に絞って美しい鼻先を形成します。
鼻尖形成は1〜2mmの範囲で鼻尖を高く・長くすることが可能で、大きな変化は期待できませんが、鼻中隔延長術よりも負担が少ないことが特徴です。
また、軟骨を移植してストラット(土台)として使用したり、鼻先に移植軟骨を追加したりすることで、鼻尖形成でもより大きな変化を出すこともできます。
鼻先の角度を整えたい方や、鼻の穴を縦長にしたい方、ぶた鼻やだんご鼻でお悩みの方には鼻尖形成をおすすめします。
鼻中隔延長の施術の流れ
鼻中隔延長の施術を受ける流れは次のとおりです。
- カウンセリング
- 患者さまのお悩みやご希望をお伺いし、一人ひとりに合った手術やデザインをご提案いたします。
- デザイン・麻酔
- 美しい形に仕上げるため、手術前にデザインを行います。デザイン時は鏡を使って患者さまにも見てもらいます。デザインが終わったら麻酔を行って手術開始です。
- 手術
- まずは耳などから軟骨を採取します。鼻腔内と鼻柱を切開し、整えた軟骨を鼻中隔軟骨の上に足して糸で固定します(残りの採取した軟骨を鼻先に追加することもあります)。皮膚を閉じ、切開した場所を縫合したら手術終了です。
- アフターケア
- ギプスを鼻に当ててテープで固定します。術後は何度か通院に来ていただき状態を確認するとともに、1週間後に抜糸・ギプスの除去を行います。
鼻の手術では、採血やCTを撮影することがあります。
また、採取する軟骨は、鼻中隔軟骨・耳介軟骨・肋軟骨のいずれかです。手術を始める前にあらかじめどこから軟骨を採取するのか決定します。
肋軟骨を採取するケースでは全身麻酔を行う必要があり、KIMI CLINICでは麻酔科医が麻酔を実施し、安全な手術に努めています。
鼻中隔延長のダウンタイム
鼻中隔延長には、次のようなダウンタイムがあります。
- 術後の痛み
- 傷口の赤み
- ギプスの固定
手術中は麻酔を使用するため痛みをほとんど感じませんが、術後3〜4日間は軽度の痛みを感じることがあります。
鼻中隔延長術はオープン法で行うため、鼻柱に目立ちにくいですが傷口が残ります。 2週間〜1カ月ほどかけて徐々に赤みが消えていき、やがてほとんどわからなくなるまで治ることがほとんどです。
また、鼻を固定したり腫れや内出血を防いだりするため、術後7日間はギプスで固定し、7日目のご来院時にギプスを外します。
そのほか、術後の入浴やシャワーは翌日から、メイクは2〜3日後の抜糸を終えてから可能です。
鼻中隔延長の料金
KIMI CLINICの鼻中隔延長術の料金は、料金表をご覧ください。
鼻中隔延長に関するよくある質問
- 鼻中隔延長をして10年後も持続していますか?
- 鼻中隔延長術を受けて、10年後もトラブルなく効果を持続させることが可能です。
ただし、稀にですが鼻中隔や鼻が曲がったり、移植した軟骨が浮き出たりする可能性があります。
なぜなら、どの軟骨も経年により変形する可能性が少なからずあるためです。
サイズの大きい軟骨を移植すると大きな変化が期待できますが、経年で曲がるリスクも高くなるため、KIMI CLINICでは無理のない範囲でデザインすることを大切にしています。
また、仕上がりがイメージと違うなどの理由で修正地獄とならないよう、入念にデザインを共有して、患者さまの希望する形を目指します。 - 鼻中隔延長が将来曲がることはありますか?
- 鼻中隔延長術は経年の変化により、将来的に鼻や鼻中隔が曲がることがあります。 曲がるリスクをできる限り抑えるためには、無理な延長を行わないことが大切です。
まとめ
鼻中隔延長とは鼻先の高さや角度、位置を調整できる美容整形です。耳介軟骨のほか、鼻中隔軟骨や肋軟骨を採取して移植することで、すっきりとした印象の美しい鼻を形成します。
大きな変化を期待できるうえ、長期的に効果を持続できる一方で、将来的に変形するリスクがあります。そのため、メリット・デメリットをきちんと把握したうえで手術を受けることが大切です。
KIMI CLINICは患者さまのご要望やお悩みをお聞きし、一人ひとりに合った手術とデザインを提案いたします。ぶた鼻やアップノーズをはじめ、鼻の形でお悩みの方は、ぜひ一度当院へご相談にいらしてください。