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小鼻縮小で失敗しないために知っておくべき全知識【医師監修】
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小鼻縮小で失敗しないために知っておくべき全知識【医師監修】

小鼻縮小とは?基本を理解する

「小鼻が大きくて顔が横に広く見える…」と悩んでいる方は少なくありません。

小鼻縮小(鼻翼縮小)は、鼻の横幅を小さくして顔全体のバランスを整える美容整形手術です。鼻翼と呼ばれる小鼻の部分を切除・縫合することで、すっきりとした印象の鼻を実現できます。

しかし、この施術は誰にでも適しているわけではありません。適応外の方が安易に受けてしまうと、団子鼻のように見えたり、コンセント鼻のように不自然な仕上がりになってしまうリスクがあるのです。

形成外科医として15年以上の経験を持つ私が、小鼻縮小で失敗しないための全知識を解説します。

小鼻縮小の適応を見極める〜あなたに本当に必要?

小鼻縮小を検討する前に、まず自分が適応かどうかを見極めることが最も重要です。

小鼻縮小の適応判断基準を示す鼻の理想的なバランス図解

理想的な小鼻の条件

美しい小鼻には明確な基準があります。

小鼻の幅が目頭の幅と同じくらい、またはやや広い程度が理想的とされています。小鼻が目頭の幅より大きい場合は、小鼻縮小の適応と判断される可能性が高くなります。

逆に、すでに小鼻が目頭の幅と同じくらいの方が小鼻縮小を受けると、鼻孔縁が通常より小さくなり、鼻全体に対する鼻尖の割合が大きくなってしまいます。その結果、摘んだようなぽてっとした鼻になってしまうのです。

鼻孔縁の形状も重要なポイント

鼻孔縁は鼻の見た目を左右する大事な部分です!

鼻孔縁はなだらかな方が自然に見え、急だと不自然に見えます。後悔しているケースの症例には、急な鼻孔縁の場合が多く見られるため、この点も慎重に確認する必要があります。

ACR(鼻翼と鼻柱の位置関係)

ACRとはAlar-Columellar Relationshipの略で、鼻翼と鼻柱の間の位置関係のことを指します。鼻の見た目はこのACRのバランスが非常に重要なのです。

このバランスが整っていない場合、小鼻が広がって見える原因になり「小鼻を小さくすれば見た目がよくなる」という勘違いにつながるケースもあります。ACRが整うだけで小鼻が気にならなくなるケースも多く、まずは鼻先や位置を直してあげるということも重要です。

この部分は経験に左右されるため、ご自身で適用を判断するのは非常に難しいです。気になる方は、鼻に精通している医師にご相談いただくのがいいでしょう。

小鼻縮小で後悔する失敗例とその原因

小鼻縮小は適用が大事です。

見識の乏しい医師が患者の希望を鵜呑みにして施術をし、「変な形になった」「思っていたのと違う」といったケースは少なくありません。実際にどのような失敗例があるのか、詳しく見ていきましょう。

小鼻縮小の失敗例を示す医療イラスト

失敗例1:摘んだような団子鼻に

もともと小鼻自体が大きくなく丁度いい幅だった方が、小鼻縮小を受けたことで鼻孔縁が通常より小さくなってしまうケースがあります。

鼻全体に対する鼻尖の割合が大きくなってしまったことで、団子鼻のようなぽてっとした鼻になってしまうのです。団子鼻を治すために小鼻縮小を受けたのに、逆に悪化してしまったという例も報告されています。

団子鼻は鼻先の丸みのことを言います。小鼻や鼻の横幅のことではありません。鼻先の丸みがあるということは、元々鼻全体に対し鼻尖の割合が大きいことにもなります。この状態で小鼻縮小をして鼻尖の割合をさらに大きくしてしまったので悪化してしまったというわけです。

失敗例2:コンセント鼻になってしまった

縦長で下から見た時にコンセントのような鼻になる例もあります。そのような鼻は正面から見ても違和感があります。

鼻先の施術で鼻先に高さが出ると、鼻の穴も縦に細くなります。限界まで細いにも関わらず小鼻縮小を行い、より鼻の穴が細くなったというわけです。正面から見た時の鼻孔縁も尖っていて見た目が悪くなってしまいます。

失敗例3:頬に張り付いた不自然な鼻

小鼻が頬にペチャっと張り付いたような状態の鼻になってしまうケースもあります。

もともと鼻整形の経験があり、小鼻縮小もやっていたが、さらに小さくしたいという希望を医師が鵜呑みにして施術してしまったパターンかと思われます。おそらく、外側法で小鼻を切った時に、鼻翼溝という鼻の見た目に大きく関わる大事な溝をなくしてしまい、頬にペタッとくっついているような見た目になっています。

失敗例4:色素沈着が目立つ

小鼻縮小をすると色素沈着が起こる場合があります。

ニキビ肌の方のように傷によって色素沈着が起こりやすい場合には、小鼻縮小の施術によって色が黒くなってしまうのが悩みになる可能性があります。外側法による小鼻縮小では、小鼻の外側を切開するので色素沈着が目立ちやすいのが難点です。

失敗例5:ほうれい線が目立つようになった

小鼻縮小は対照的にほうれい線が目立つようになって後悔する場合があります。

小鼻縮小をすると小鼻が小さくなるため、ほうれい線が際立って見えるようになることがあるのは確かです。加齢に伴ってほうれい線が目立つことはよくありますが、小鼻縮小によってその傾向が強調されてしまうのです。

小鼻縮小の施術方法〜外側法・内側法・フラップ法

小鼻縮小には主に3つの施術方法があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

小鼻縮小の施術方法を示す医療イラスト

外側法

外側法は鼻の穴から小鼻の付け根に向かって切除し、糸で縫合する方法です。

小鼻が付け根から外側に大きく張り出しているタイプに向いています。ただし、小鼻の外側を切開するため、傷跡が目立ちやすく、色素沈着のリスクも高くなります。

内側法

内側法は鼻の穴の内側だけを切除し、糸で縫合します。

小鼻の張り出しがなく広がって見えるタイプに向いており、外側を切除しないため傷跡が目立ちにくい方法です。色素沈着を予防するには、外側を切除しない内側法を選ぶか、外側の切除を最低限に抑えるとよいでしょう。

フラップ法

フラップ法はフラップと呼ばれる軟部組織の弁を鼻の根元に通し、左右の小鼻を引っ張るようにして目立たなくする方法です。

小鼻を縮小する際、従来は切除する軟部組織を残しながら皮膚を切除します。鼻の根元でトンネルを作り軟部組織弁(フラップ)をトンネルに通すことで、小鼻の縮小効果が長持ちしやすくなります

締め付け法(切らない小鼻縮小)

締め付け法は小鼻の脇から糸を通して縫い縮め、小鼻を小さくする方法です。

メスを使わない手術なので「切らない小鼻縮小」とも呼ばれます。小鼻が膨らんだり、広がったりするのが気になる人、ダウンタイムが少ない手術を選びたい人に向いています。

小鼻縮小で失敗しないための対策方法

小鼻縮小で後悔しないためには、事前の対策が非常に重要です。

傷跡が目立ちにくい施術方法を選択する

傷跡や色素沈着が気になる方は、内側法を中心にして外側法で切除する範囲を最小限にするといった工夫をして施術をすれば、後悔しない施術にできます。

理想とする小鼻の形やサイズによって向いている手術方法が異なるため、事前に医師と相談することが大切です。

過度な小鼻縮小の施術は避ける

小鼻は小さいほどきれいに見えるわけではなく、顔やほかのパーツとのバランスが重要です。

小鼻を小さくしようとするあまり鼻全体のバランスが崩れる、鼻の丸みがなくなる、極端に鼻の穴が小さくなることなどが原因で不自然な仕上がりになることがあります。小鼻を小さくするだけでなく、鼻や顔とのバランスを意識すると失敗を防ぎやすくなります。

理想の仕上がりをしっかりイメージする

事前にしっかりとカウンセリングを受け、納得できるまで医師と相談してください。

優れた医師であれば、「どのように切開し、どんな仕上がりを目指すのか」を具体的に説明してくれます。一方で、デザインの説明が曖昧だったり、質問に明確に答えられない医師は注意が必要です。

術後のイメージを絵や画像などで提示してくれるかも確認しましょう。納得できるまで相談できる体制が整っているクリニックは、信頼性が高いといえます。

小鼻縮小のカウンセリング風景

小鼻以外に原因がある場合も

小鼻が広がっているように見えても、実は小鼻以外に原因がある場合があります。

鼻筋と鼻先を施術し、ACRを整えることでバランスの取れたキレイな鼻になるケースも多いのです。このまま小鼻縮小を行うと、鼻の穴が小さくなり鼻のバランスがもっと崩れていく可能性があります。

元々鼻孔縁が尖っている方は、小鼻縮小を行うとさらに鼻孔縁が尖って不自然な見た目になってしまうため、慎重な判断が必要です。

信頼できるクリニック選びのポイント

小鼻縮小で失敗しないためには、クリニック選びが最も重要です。

小鼻縮小の経験豊富な医師が在籍するクリニックを探す

小鼻縮小は見た目の印象を左右する繊細な施術です。だからこそ、担当医の技術や美的センスが結果に直結します。

小鼻縮小は皮膚を切除してしまうため、失敗した場合の再手術を行うことは非常に難しいものになります。最近では、症例写真をInstagramなどのSNSで公開している医師も多く、気になる医師の実績を手軽に確認できます。

複数の症例を比較し、「どのように変化したか」「自然な仕上がりか」を丁寧にチェックすることが大切です。

カウンセリングで医師としっかりイメージを共有する

カウンセリングでは、医師が患者の悩みに丁寧に向き合い、自分に合ったデザインや施術を提案してくれるかが重要なポイントです。

事前のカウンセリングで小鼻の大きさだけでなく、全体的な鼻のイメージや理想を共有すると、失敗の予防に繋がります。人の体は元々左右差がありますが、あまりに左右の違いがあると違和感が強くなります。どんなに実績を積んだ医師でも完璧な左右対称は作れません。

施術後の処置体制が整っているクリニックを選ぶ

ダウンタイムについて理解しておくことも重要です。

特にメスを使った小鼻縮小手術を受けると、鼻の皮膚がつっぱる、引っ張られるような違和感を覚えることがあります。皮膚の切除や縫合により、通常とは異なる状態であるのが主な原因です。ダウンタイム中の腫れやむくみが落ち着くと、つっぱり感も改善されていきます。

医師の指示に従ってダウンタイム中を過ごすことで、より良い結果を得られます。

まとめ〜小鼻縮小で理想の鼻を手に入れるために

小鼻縮小は、適切に行えば顔全体のバランスを整え、すっきりとした印象を与える効果的な施術です。

しかし、誰にでも適しているわけではなく、適応外の方が安易に受けてしまうと不自然な仕上がりになってしまうリスクがあります。小鼻の幅、鼻孔縁の形状、ACRのバランスなど、複数の要素を総合的に判断する必要があります。

失敗しないためには、経験豊富な医師を選び、事前のカウンセリングで理想のイメージをしっかり共有することが何より大切です。傷跡が目立ちにくい施術方法を選択し、過度な縮小は避け、顔全体のバランスを重視しましょう。

小鼻以外に原因がある場合もあるため、鼻全体の施術を組み合わせることで、より自然で美しい仕上がりを実現できます。

形成外科医として15年以上の経験を持つ私たちは、輪郭・鼻整形に特化したクリニックとして、一人ひとりの理想を現実に変えるお手伝いをしています。「骨切り」のスペシャリストとして豊富な症例数と高い技術を誇り、上質で誠実な医療を提供することをモットーとしています。

小鼻縮小をご検討の方は、まずは専門医にご相談ください。あなたの理想の鼻を実現するために、最適な施術プランをご提案いたします。

詳細はこちらKIMI CLINICでは、河内小阪駅徒歩2分の好立地で、輪郭・鼻整形に特化した高品質な医療サービスを提供しています。無料カウンセリングも実施中ですので、お気軽にお問い合わせください。

著者

志藤 宏計(KIMI CLINIC 院長/形成外科・頭蓋顎顔面外科専門医)

2007年新潟大学卒業後、慶應義塾大学形成外科にて専門研修を開始。顔面外傷・小児奇形・乳房再建などの形成外科診療のほか、美容外科では骨切り術、鼻整形、加齢性変化への外科的アプローチを多数経験。
イギリス・オックスフォード大学やバーミンガム小児病院での海外研修も含め、国内外で最新の医療技術を習得。形成外科的な正確さと審美的な感性を融合し、KIMI CLINICで質の高い医療を実現している。

資格・所属学会

日本形成外科学会 認定専門医

日本頭蓋顎顔面外科学会 認定専門医

日本形成外科学会 小児形成外科分野 指導医

日本美容外科学会(JSAPS) 正会員

日本マイクロサージャリー学会 会員

日本オンコプラスティックサージャリー学会 会員

日本口蓋裂学会 会員

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