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鼻整形の失敗から学ぶ!自然な仕上がりになる7つのポイント
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鼻整形の失敗から学ぶ!自然な仕上がりになる7つのポイント

鼻整形の失敗が起こる理由とは?

鼻は顔の中心に位置し、顔全体の印象を大きく左右するパーツです。そのため、鼻整形は美容整形の中でも人気の高い施術となっています。しかし、「整形したことがバレるのではないか」という不安を抱える方も少なくありません。

私は形成外科医として15年以上の経験を積み、特に鼻整形と輪郭整形の分野で数多くの症例に携わってきました。その経験から言えるのは、自然な仕上がりこそが患者様の満足度と長期的な幸福感につながるということです。

鼻整形の失敗は、主に次のような原因で起こります。

まず最も多いのが「患者の顔立ちや骨格を考慮せず、一律の美の基準で施術を行う」ケースです。日本人の顔立ちは欧米人と比べて彫りが浅い傾向にあります。そのため、欧米人のような高い鼻筋を目指しすぎると、顔の他のパーツとのバランスが崩れ、不自然な印象になってしまいます。

次に「医師の経験や技術力不足によるプロテーゼの選定ミスや不適切な挿入」も失敗の大きな原因です。鼻整形は繊細な技術を要する施術であり、医師の経験と技術が結果を左右します。

また「患者の希望に沿いすぎて、解剖学的に無理のある変化を加える」ことも失敗につながります。「もっと高く」「もっと細く」という患者様の希望に単純に応えるのではなく、顔全体のバランスを考慮した提案をすることが重要です。

最後に「術後のケアが不十分で、傷跡が目立ってしまう」ケースもあります。適切な術後ケアは、自然な仕上がりのために欠かせない要素です。

鼻整形がバレる特徴とは?5つの失敗パターン

鼻整形がバレてしまう最大の原因は、顔全体とのバランスが崩れることです。では、具体的にどのような特徴があると「整形感」が出てしまうのでしょうか。

鼻整形だとバレやすい特徴について、私の臨床経験から5つのパターンをご紹介します。

1. 鼻筋・鼻根部が高すぎる

鼻を高くする施術には、プロテーゼという人工的なインプラントを挿入して、鼻筋の高さを出すものがあります。インプラントを挿入しても、もともとの目鼻立ちや輪郭と合い、顔全体のバランスが取れていればバレません。

しかし、和風で凹凸の少ない顔立ちで、鼻だけ不自然に高いとバレやすくなります。特に眉間のすぐ下(鼻根部)から急に鼻が高くなると、人工的に見えやすくなるのです。

2. 鼻筋に段差ができている

プロテーゼを挿入すると鼻の根元に段差ができてしまい、不自然な鼻になることがあります。鼻の根元から高くしすぎていたり、プロテーゼのデザインが合っていないことで起こります。

鼻筋の自然な曲線と不自然な段差の比較

欧米人など顔の彫りが深い人種は鼻の根元から鼻筋にかけて高いですが、日本人は顔立ちによっては似合わず不自然になりやすいでしょう。自然な鼻はゆるやかなカーブを描いていますが、整形後に鼻根や鼻筋に直線的なラインができると、周りから見たときに違和感を抱かれやすいです。

3. 小鼻の幅が狭すぎる

小鼻の幅を狭くする小鼻縮小術は、外側に出ている小鼻を切除し、鼻の幅を縮めてシュっと細くした小鼻を形成します。しかし小鼻の幅を狭くしすぎると顔全体のバランスが悪くなったり、鼻の穴の形状が極端に変わるため、不自然でバレやすくなります。

小鼻は一度切開してしまうと元に戻すのが難しいため、慎重に施術を行う必要があります。

4. 鼻先が尖りすぎている

鼻先を細くしたり高さを出す鼻尖形成術や鼻中隔延長術は、鼻先を整える施術です。鼻中隔延長術は、鼻先に角度をつけて変化をもたらすため、正面から見たときに鼻の穴が目立つのを改善できます。

しかし、移植する軟骨の量が多いと鼻先が尖りすぎて不自然になり、鼻整形したとバレることがあります。鼻先は適度な幅と高さがあってこそ自然な印象になります。

5. 傷痕が目立つ

施術の方法によっては鼻の内側からの切開ではなく、外側を切開するケースがあります。その場合、術後のケアが不十分であったり、傷口を触ったりなどして治癒が遅れてしまうと傷痕が目立ってしまいます。

また、ケロイド体質や肥厚性瘢痕になりやすい人は傷痕が目立つ傾向があります。適切におこなわれた手術では傷痕が目立たないように配慮されています。

自然な鼻整形を実現する7つのポイント

では、自然な仕上がりの鼻整形を実現するためには、どのようなポイントに注目すべきでしょうか。私の15年以上の臨床経験から、特に重要な7つのポイントをご紹介します。

自然な鼻整形のビフォーアフター例

1. 顔全体とのバランスを重視したデザイン設計

鼻整形で最も重要なのは、鼻単体の美しさではなく、顔全体とのバランスです。目・口・輪郭など他のパーツとの調和を考慮した総合的なデザイン設計が必要です。

例えば、顔の横幅が広い方の場合、鼻筋をある程度高くすることで全体のバランスが取れることがあります。逆に、顎が細く小さい方が鼻を高くしすぎると、アンバランスな印象になりがちです。

また、横顔のラインも非常に重要です。いわゆる「Eライン」と呼ばれる、鼻先と顎を結ぶラインが美しく見えるようにデザインすることで、自然で調和のとれた印象になります。

2. 適切な素材と術式の選択

鼻整形に使用する素材や術式の選択も、自然な仕上がりを左右する重要な要素です。主な選択肢としては、シリコンなどの人工物を使用するプロテーゼ法と、自身の軟骨や組織を使用する自家組織移植法があります。

プロテーゼ法はシンプルで効果的ですが、適切なサイズの選定をしないと長期的にプロテーゼの縁が透けて見えてしまうリスクがあります。は位置のずれや感染のリスクがあります。一方、自家組織移植法は体に馴染みやすく自然な仕上がりになりますが、より複雑な手術です。また、完全に生着するまでの間少し吸収される可能性があります。より複雑な手術となります。

どちらの方法が適しているかは、患者様の鼻の状態や希望する変化の程度、そして長期的な安定性を考慮して判断する必要があります。

3. 鼻先の形状を自然に整える

鼻先の形状は、鼻全体の印象を大きく左右します。特に団子鼻の改善を希望される方は多いですが、極端に尖らせると不自然な印象になります。

自然な鼻先の形成には、鼻尖形成術が効果的です。この術式では、鼻先の軟骨を適切に形成することで、丸みを帯びた自然な鼻先を作ることができます。

団子鼻を改善・治したい方には鼻尖形成術がおすすめです。鼻の悩みというと、鼻の高さや低さに注目されがちですが、実は鼻先の形状も非常に重要なのです。

4. 小鼻の幅は極端に狭くしない

小鼻の幅を狭くする小鼻縮小術は、顔全体のバランスを考慮して行うことが重要です。小鼻が狭いと鼻筋が通って見えてシュっとした印象になりますが、狭くしすぎないようにしましょう。

適切な小鼻の幅は、目の幅とのバランスで決まることが多いです。一般的には、両目の内側の距離と同じくらいが自然な小鼻の幅と言われています。

小鼻縮小術を検討する際は、顔全体のバランスを見て、過度に変化させなければバレるリスクを下げられます。

5. 鼻筋のラインは緩やかなカーブに

自然な鼻筋は、直線的ではなく緩やかなカーブを描いています。プロテーゼを挿入する際は、このカーブを意識した設計が重要です。

特に鼻根部(眉間の下)から急に高くなるデザインは避け、なだらかに高さが変化するようにすることで、自然な印象になります。

最近では、オーダーメイドプロテーゼという、患者様一人ひとりの顔立ちや骨格に合わせたプロテーゼを作製する方法もあります。普及してきています。これにより、より自然で違和感のない仕上がりを実現できるようになりました。

6. 術後のアフターケアを徹底する

自然な仕上がりを実現するためには、術後のケアも非常に重要です。手術直後は腫れや内出血が生じますが、適切なケアによってこれらを最小限に抑えることができます。

鼻整形後のアフターケアの様子

冷却、投薬、適切な洗浄など、医師の指示に従ったケアを行うことで、傷の治癒を促進し、より自然な仕上がりにつながります。また、定期的な診察によって、プロテーゼの位置ずれや感染などのトラブルを早期に発見し、対処することも大切です。

術後のケアが不十分だと、傷跡が目立ったり、プロテーゼの位置がずれたりするリスクが高まります。医師の指示を守り、適切なケアを行いましょう。

7. 経験豊富な医師を選ぶ

自然な鼻整形を実現するためには、経験豊富な医師を選ぶことが何よりも重要です。鼻整形は非常に繊細な技術を要する施術であり、医師の経験と技術が結果を大きく左右します。

医師選びのポイントとしては、症例数が豊富であること、ビフォーアフター写真が充実していること、カウンセリングで丁寧に説明してくれることなどが挙げられます。

また、医師の美的センスも重要です。技術的に優れているだけでなく、「自然な美しさ」に対する理解と感覚を持った医師を選ぶことで、より満足度の高い結果を期待できます。

鼻整形の失敗を修正するには?

もし鼻整形の結果に満足できなかった場合、修正手術を検討することも可能です。しかし、修正手術は初回の手術よりも複雑になることが多く、より高度な技術と経験が必要となります。

修正手術を検討する際は、まず現在の状態を正確に評価し、どのような修正が可能かを専門医に相談することが重要です。初回の手術から十分な時間(通常は6ヶ月〜1年)を置いて、組織が安定してから修正手術を行うことが一般的です。

修正手術では、過剰に挿入されたプロテーゼの除去や交換、自家組織を用いた再建、傷跡の修正などが行われます。特に自家組織(耳介軟骨や肋軟骨、真皮脂肪など)を用いた修正は、より自然な仕上がりを期待できる方法として注目されています。

ただし、どんな修正手術にも限界があります。完全に元の状態に戻すことは難しい場合もあるため、初回の手術選択が非常に重要なのです。

どうしても気になる場合は、セカンドオピニオンを求めることも検討してください。複数の専門医の意見を聞くことで、より適切な判断ができるでしょう。

まとめ:自然な鼻整形で理想の鼻を手に入れるために

鼻整形は、顔の印象を大きく変えることができる有効な施術です。しかし、「整形感」のない自然な仕上がりを実現するためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。

まず、顔全体とのバランスを重視したデザイン設計が最も重要です。鼻だけを見るのではなく、目・口・輪郭など他のパーツとの調和を考慮した総合的なアプローチが必要です。

また、適切な素材と術式の選択、鼻先の形状の自然な整え方、小鼻の幅の適切な調整、緩やかなカーブを描く鼻筋のデザイン、術後のアフターケアの徹底、そして何よりも経験豊富な医師の選択が、自然な鼻整形の成功につながります。

失敗を避けるためには、「もっと高く」「もっと細く」と極端な変化を求めるのではなく、あくまで自然な範囲での改善を目指すことが大切です。整形したことがバレないようにするためには、顔全体のバランスを考慮した「忘れ鼻」のようなデザインが理想的です。

鼻整形を検討されている方は、十分なリサーチと信頼できる医師とのカウンセリングを通じて、ご自身に最適な施術方法を選択してください。自然で美しい鼻は、顔全体の印象を向上させ、自信につながります。

私たちKIMI CLINICでは、形成外科医としての豊富な経験と専門知識を活かし、患者様一人ひとりの理想を実現するための高品質な医療サービスを提供しています。鼻整形についてのご相談は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。

あなたの「理想」を「現実」に変えるお手伝いをさせていただきます。詳しくはkimiclinicの公式サイトをご覧ください。

著者

志藤 宏計(KIMI CLINIC 院長/形成外科・頭蓋顎顔面外科専門医)

2007年新潟大学卒業後、慶應義塾大学形成外科にて専門研修を開始。顔面外傷・小児奇形・乳房再建などの形成外科診療のほか、美容外科では骨切り術、鼻整形、加齢性変化への外科的アプローチを多数経験。
イギリス・オックスフォード大学やバーミンガム小児病院での海外研修も含め、国内外で最新の医療技術を習得。形成外科的な正確さと審美的な感性を融合し、KIMI CLINICで質の高い医療を実現している。

資格・所属学会

日本形成外科学会 認定専門医

日本頭蓋顎顔面外科学会 認定専門医

日本形成外科学会 小児形成外科分野 指導医

日本美容外科学会(JSAPS) 正会員

日本マイクロサージャリー学会 会員

日本オンコプラスティックサージャリー学会 会員

日本口蓋裂学会 会員

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