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美容整形で失敗しない医師の選び方〜専門医が教える5つの基準
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美容整形で失敗しない医師の選び方〜専門医が教える5つの基準

美容整形で失敗しないために医師選びが最重要

美容整形は人生を大きく変える可能性を秘めた選択です。理想の自分に近づけるチャンスである一方、失敗すれば取り返しのつかない結果になることも。

美容整形の成功を左右する最大の要因は、「医師選び」にあります。適切な医師を選べば理想の結果に近づき、そうでなければ後悔する可能性が高まるのです。

私は形成外科医として15年以上の経験を持ち、特に骨切り整形を専門としてきました。その経験から言えることは、患者さんが医師選びで迷われる理由は「何を基準に選べばよいのかわからない」という点に尽きます。

美容整形の広告やウェブサイトを見ると、どのクリニックも「安心」「実績豊富」「満足度No.1」といった言葉で溢れています。しかし、その言葉の裏にある真実を見極めるのは容易ではありません。

本記事では、形成外科医としての専門知識と経験をもとに、美容整形で失敗しないための医師選びの5つの基準を詳しく解説します。これから美容整形を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

基準1:形成外科専門医の資格を持っているか

美容整形医を選ぶ際、最も重視すべき点の一つが「形成外科専門医」の資格を持っているかどうかです。この資格は、医師の技術と知識を客観的に証明する重要な指標となります。

形成外科専門医になるためには、医学部卒業後2年間の初期臨床研修を経た後、日本形成外科学会が認定する施設(主に大学病院などの大病院の形成外科)で4年間以上の研修を積み、厳しい審査を通過する必要があります。

具体的には、自分が執刀した形成外科手術10症例と自分が関与した手術300症例の記録の他、形成外科に関連する学術論文を筆頭著者で執筆して提出し、口頭試問と筆記試験に合格しなければなりません。この過程は非常に厳格で、医師としての基本的な技術と知識を保証するものです。

形成外科専門医の資格と研修過程を示す図

形成外科専門医の研修では、全身の体表面の解剖学、血管の走行と血行支配、神経の走行と支配領域などを徹底的に学びます。また、傷跡を綺麗に縫合する技術や創傷治癒の概念、感染症対策なども習得します。

形成外科で行う手術には、美容外科でも行うものが多く含まれています。例えば、傷跡修正手術、黒子やアザの切除、眼瞼下垂手術、鼻の修正手術などです。そのため、形成外科の経験は美容整形においても非常に役立ちます。

ただし、形成外科専門医の資格を持っていない医師でも、独学や上司からの指導で優れた技術を身につけている場合もあります。しかし、患者さんが医師を選ぶ際、形成外科専門医の資格を持つ医師を選ぶほうが、手術の上手い医師に出会える確率は高いと言えるでしょう。

基準2:カウンセリングの質と医師の対応

美容整形の成功には、医師とのコミュニケーションが欠かせません。良質なカウンセリングを提供するクリニックかどうかは、以下のポイントでチェックできます。

まず重要なのは、カウンセリングの大部分を医師自身が十分に時間を割いて行っているかどうかです。美容整形は医療行為であり、患者さんの体を診察できる医師でなければ、適切な施術や治療計画を提案することはできません。

内科や外科であれば、診察でカウンセラーが出てくることはありません。しかし、商業主義のクリニックでは、医師より人件費の安いカウンセラーのみカウンセリングを担当させ、医師のカウンセリングの時間は無いかごくわずかであることがあります。

医師による丁寧なカウンセリングの様子

次に、カウンセリングに十分な時間を取っているかどうかも重要です。本人の希望をしっかりと聞いて手術説明をすると、通常1時間程度はかかります。短すぎるカウンセリングでは、患者さんの希望や不安を十分に把握できません。

また、医師が納得いくまで説明してくれるかどうかも見極めるポイントです。良い医師は、施術の内容、リスク、術後の経過、起こりうる合併症などを詳しく説明し、患者さんの質問に丁寧に答えます。

さらに、本当に必要な治療を提案してくれるかどうかも重要です。中には必要以上の施術を勧めるクリニックもあります。患者さんの希望を聞いた上で、最適な治療法を提案してくれる医師を選びましょう。

検討する時間を与えてくれるかどうかも判断材料になります。その場で決断を迫るクリニックは避け、じっくり考える時間を与えてくれるクリニックを選ぶべきです。

基準3:適正価格と安易なローン勧誘がないか

美容整形の価格設定は、医師選びの重要な判断材料です。適正価格で提供しているクリニックを選ぶことが、満足のいく結果につながります。

まず注意すべきは、極端に安い価格を提示しているクリニックです。例えば、「二重整形2万円〜」などの格安価格を掲げていても、実際にはその価格で施術を受けられるケースは少ないことがあります。

このような格安価格は、埋没法の1点留めなど「実際にはその手術で持続性のある二重は作れない」という手術の価格を表示している傾向があります。カウンセリングに行くと「あなたの場合は2万円ではできない」と言われ、結局高額な施術を勧められることが多いのです。

美容整形の適正価格と不適切な価格設定の比較図

逆に、高すぎる価格を提示しているクリニックも、本当にその価格に見合った手術を受けられるのか慎重に検討する必要があります。

美容整形の手術は、手術ごとに必要な機器・薬剤・スタッフの人数・所要時間などのおおよその範囲が決まっており、そこから計算すれば適正価格も一定の範囲に落ち着きます。

もう一つ重要なのは、安易にローンを勧めてこないクリニックを選ぶことです。例えば施術に必要な金額が100万円の場合、5年程度のローンを組めば月々の支払いは2〜3万円程度になりますが、トータルでは利息を含めて140万円以上になることもあります。

外見のコンプレックス解消は重要ですが、その目的はあくまで患者さんの人生を幸せにすることです。ローンによって余分な金額を支払うことになれば、経済面では患者さんの人生にマイナスとなるでしょう。

美容整形も他の医療分野と同じく、患者さんの人生全体に配慮した「全人的」な治療を行うべきです。安易にローンを勧めないクリニックを選ぶことが賢明です。

基準4:手術実績と症例写真の確認

医師の技術を判断する上で、過去の手術実績と症例写真は非常に重要な情報源です。しかし、ただ症例数が多いというだけでなく、その質も見極める必要があります。

まず、医師やクリニックのウェブサイトで公開されている症例写真を確認しましょう。特に、あなたが希望する施術と同じ種類の症例が豊富にあるかどうかをチェックします。

症例写真を見る際は、以下のポイントに注目してください:

  • ビフォーアフターの写真が同じ角度・同じ照明条件で撮影されているか
  • 自然で調和のとれた仕上がりになっているか
  • 複数の症例が掲載されており、一定の質が保たれているか
  • あなたの希望する仕上がりに近い症例があるか

特に重要なのは、医師の得意分野と自分の希望する施術が一致しているかどうかです。例えば、鼻の施術を希望するなら、鼻の手術を多く手がけている医師を選ぶべきでしょう。

また、症例写真だけでなく、実際の患者さんの体験談や口コミも参考になります。信頼できる知人が同じクリニックや医師の施術を受けたことがあれば、その経験談は非常に価値のある情報となります。可能であれば、実際に施術を受けた人から直接話を聞くことをおすすめします。

手術実績については、単に「年間1000件の手術実績」といった数字だけでなく、その内訳も重要です。あなたが希望する特定の施術について、どれだけの経験があるかを確認しましょう。

基準5:アフターケアと修正対応の方針

美容整形は手術で終わりではありません。術後のケアや、万が一の場合の修正対応も非常に重要です。優れた医師は手術だけでなく、アフターケアにも真摯に取り組みます。

まず確認すべきは、カウンセリング・手術・術後の検診がすべて同じ担当医によって行われるかどうかです。患者さんの持つ悩みやご要望を丁寧に聞き取り、言葉にならない心の声を表情から読み取れるのは、実際にカウンセリングを行った医師だけです。

また、患者さんの想いを共有した医師だからこそ、満足のいく手術結果が出せるのです。カウンセリングした医師が一貫して手術を行うということの安心感は大きいでしょう。

術後のケアについても、手術を受ける方にとってはその手術は一生に一回のことです。術後に起こりうることのすべてが初めてで、心配なことも出てくるでしょう。そのようなときには、手術を行った担当医がいつもクリニックにいて、その担当医に直接診てもらうのが一番安心です。

特に注目すべきは、術後に何らかの問題が生じた場合の対応方針です。優れたクリニックは、術後の修正が必要になった場合の方針を明確に示しています。例えば、一定期間内であれば無料で修正に応じるなどの保証があると安心です。

また、術後の経過観察のスケジュールも確認しておきましょう。手術直後だけでなく、長期的な経過を見守る体制が整っているクリニックを選ぶことが重要です。

さらに、緊急時の対応体制も重要なポイントです。24時間対応の電話相談サービスがあるか、休日や夜間の緊急時にどう対応してくれるかなども事前に確認しておくと安心です。

手術のことだけでなく、術後のことも考えた医師選びをおすすめします。

まとめ:失敗しない美容整形医師選びの5つの基準

美容整形で最も重要なのは、信頼できる医師を選ぶことです。本記事でご紹介した5つの基準を参考に、慎重に医師選びを行いましょう。

  • 基準1:形成外科専門医の資格を持っているか
  • 基準2:カウンセリングの質と医師の対応
  • 基準3:適正価格と安易なローン勧誘がないか
  • 基準4:手術実績と症例写真の確認
  • 基準5:アフターケアと修正対応の方針

美容整形医師選びの最終チェックリスト

これらの基準を満たす医師を選ぶことで、美容整形の失敗リスクを大幅に減らすことができます。特に形成外科専門医の資格は、医師の技術と知識を客観的に証明する重要な指標です。

また、カウンセリングの質や医師の対応も非常に重要です。患者さんの希望をしっかりと聞き、適切な提案をしてくれる医師を選びましょう。

価格については、極端に安いクリニックや高すぎるクリニックには注意が必要です。また、安易にローンを勧めてくるクリニックも避けるべきでしょう。

手術実績と症例写真の確認も欠かせません。特に自分が希望する施術について豊富な経験を持つ医師を選ぶことが重要です。

最後に、アフターケアと修正対応の方針も重要なポイントです。術後のケアや万が一の場合の対応が明確なクリニックを選びましょう。

美容整形は人生を大きく変える可能性を秘めた選択です。焦らず慎重に医師選びを行い、理想の自分に近づけるよう願っています。

KIMI CLINICでは、形成外科医として15年以上の経験を持つ志藤宏計院長が、特に輪郭整形や鼻の施術などの「骨切り」のスペシャリストとして、患者さん一人ひとりの理想を実現するための高品質な医療サービスを提供しています。詳しくはkimiclinicのウェブサイトをご覧ください。

著者

志藤 宏計(KIMI CLINIC 院長/形成外科・頭蓋顎顔面外科専門医)

2007年新潟大学卒業後、慶應義塾大学形成外科にて専門研修を開始。顔面外傷・小児奇形・乳房再建などの形成外科診療のほか、美容外科では骨切り術、鼻整形、加齢性変化への外科的アプローチを多数経験。
イギリス・オックスフォード大学やバーミンガム小児病院での海外研修も含め、国内外で最新の医療技術を習得。形成外科的な正確さと審美的な感性を融合し、KIMI CLINICで質の高い医療を実現している。

資格・所属学会:

日本形成外科学会 認定専門医
日本頭蓋顎顔面外科学会 認定専門医
日本形成外科学会 小児形成外科分野 指導医
日本美容外科学会(JSAPS) 正会員
日本マイクロサージャリー学会 会員
日本オンコプラスティックサージャリー学会 会員
日本口蓋裂学会 会員

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